今回は2018年6月に入社以来、デザイングループでリードデザイナーとして活躍する野末浩之さんにお話を伺いました。
デザインに興味を持ったきっかけは夢中になっていたスケボーから
--早速ですが、デザイナーになろうと思ったきっかけを教えてください。
野末:
デザインに興味を持ったきっかけは、高校生の時に夢中になっていたスケボーがきっかけです。その時期に、同じストリートカルチャーであるグラフィティアートにすごく影響を受けたのを覚えています。あと、昔から絵を描くのが好きだったこともあって、高校生の終わり頃にはデザイン関係の仕事に就きたいという想いが芽生えていました。そしてデザインの専門学校に進学したんですよ。
--デザインの専門学校からホワイトプラスに入社するまでは、どんなことをされてきたんですか?
野末:
デザイン系の専門学校を卒業後は、まずアパレル関連の会社にグラフィックデザイナーとして入社しました。
入社して数年は、自社ブランドのグラフィックデザインを中心に仕事をしていたのですが、ある時オンラインストアを作るというプロジェクトが立ち上がって、自ら手を挙げてオンラインストアのWEB担当になりました。グラフィックとはまた違ったデザインの世界に衝撃を受けましたね。
そして、本格的にWEBデザインを学びたいと思い、2社目ではWEB制作会社に入りました。そこではクライアントワークを通して、「プロのクリエイターとはどういう仕事なのか」を学びました。その会社では、デザイナーはモノをただ作るのではなく、このデザインにする理由や目的まで徹底的に考える事が求められました。このような経験を数多く積めたのはとても貴重だったと思います。
そして3社目は、いわゆる事業会社の中の制作部門で、立ち上げからジョインしました。業務はクライアントワーク8割+自社事業2割といった割合で、クライアントワークでは目的に合わせたコンセプトメイキング、デザイン、そしてディレクションや運用まで幅広く経験できましたね。
WEBの領域だけでなくプロダクトのデザインまで携わる事ができたため、デザイナーにとって素晴らしい経験になりました。また、自社事業ではチームで協力しながらKPIを達成するための施策を実施したり、自社のブランディングに関わるようなデザインにも数多く携わる事ができました。
この会社でデザイナーとしてのバランス感覚や、事業に対するデザイナーの関わり方を学べたと思います。
デザインによって変化を起こせているのか?自問自答するようになった
--3社経験して、そこから転職しようと思ったきっかけってどんなことだったんですか?
野末:
3社目ではクライアントワークがメインで、クライアントからデザインに対する評価はいただけていたものの、デザインを作って納品して終了という事がほとんどだったんです。
「作ったデザインによって何が変わったのか?」「デザインは誰かの役にたったのか?」「デザインの力で会社や事業は成長できたのか?」という問いに答えはなく、自分のデザインが社会の中で価値のあるものだという実感がどうしても湧きませんでした。
そういう想いが強くなったことが事業会社に転職しようと思ったきっかけになっています。
--では、転職活動ではインハウスの会社を中心に受けられていたんですか?
野末:
そうですね。最終的にはホワイトプラスと、ウェディングのメディアを運営している会社と、子育てや保育などのWEBサービスを運営している会社の選考を受けていました。
ユーザーとしてリネットが好きだった
--なるほど、そうだったんですね。その中で、どうしてホワイトプラスを選んだんですか?
野末:
僕と妻が以前からリネットを利用していて、リネットが好きだったというのが一番の理由ですね。サービスを利用する中で、もっとリネットのデザインを良くできそうだなと感じていたところもありました。
それとリネットが「O2O(※)」というサービスの業態であることも、個人的には興味がありました。
リネットを使い始めたのは、2014年頃です。その当時、「がっちりマンデー」という番組で、リブセンスの村上社長がオススメしていたのを見て、いいサービスだなと思って使い始めましたね。
インハウスのデザイナーとしてキャリアを選ぶうえで、“自分ごと化”できるかどうか、自分がサービスに愛着を持てたり、そのサービスのデザインやサービス運営している会社にのめりこめるかどうかを会社選びの基準として見ていました。やっぱりクライアントワークではなく、その会社の事業にずっと携わるわけですから、そこは外せないなと。
※O2Oは「Online to Offline」の略。ネット上(オンライン)から、ネット外の実地(オフライン)での行動へと促す施策のことや、オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような施策のことを指す。
ホワイトプラスはカルチャーを大切にする会社。とにかく「悪い人」がいない
--実際に入社してみて、ホワイトプラスはどんな会社だと感じていますか?
野末:まずは会社としてのビジョンやバリューを大切にするカルチャーだなと思いました。そのカルチャーに共感する人が集まっているという印象が強いです。
たとえば、2018年7月に開催された9周年パーティーでは、みんな普段の業務が忙しいにもかかわらず、会社のイベントを盛り上げようと自発的に協力しながらイベントを企画したり、仕事においても積極的かつ自発的に動いて事業を成長させようとする姿勢を社員みんなが持っているなと感じます。
それ以外だと、とにかく「悪い人」がいないなと感じました。
どこの企業にも「あの人変わってるよね」とか、「あの人とっつきにくいよね」って人がいるとは思うんですが、そういう人がいないのが自分にとってはちょっと衝撃でしたね。
僕の思う「いい人」っていうのは「自発的に仲間を助ける思いやりの精神を持っている人」なんですけど、ホワイトプラスには「自分さえよければいい」って人がいない気がしていて、周りのために何かやってあげようという空気感があると思います。
ホワイトプラスではピアボーナスの「Unipos」を導入していますが、毎日「〇〇さん、〇〇してくれてありがとう」って言葉が飛び交っているのがいい例だと思います。Uniposであそこまで感謝が飛び交う文化になっていると、自分も周りのために何かしたいなと思えるので、会社全体で他者への思いやりは強いのかなと思います。
自分が主体的に考え、行動していけるかが鍵
--現時点で課題に感じているところありますか?
野末:
これは課題ではないかもしれませんが、周りが引っ張ってくれる環境ではないので、積極的に自分で考えて行動しないといけない。そうしないと事業のスピードに遅れてしまうところはあると思います。前職はクライアントワークがメインだったので、クライアントからある程度要件が固まった状態で降りてきて、その枠の中でデザインをする事が大半でしたが、今は自ら考えて提案して、試行錯誤を繰り返しながら業務を回す必要があると認識しています。
--そんなホワイトプラスで、今後やりたいことってどんなことですか?
まずは定量的に計れる業務を着実にやりきる事ですね。
長期的には「ユーザーがリネットの事をもっと好きになって、ユーザーにとってリネットが生活の一部になる」ためのデザインをしていきたいです。
たとえば、より使いやすいUIや、ロイヤリティを高めるUX、リネットというブランドを浸透させるための土台作りなど、できることはたくさんあると思っています。もともと自分がリネットの事が好きでサービスを使い続けていたのもあって、ファンを増やすためのチャレンジはどんどんしていきたいです。
ただ、それってマーケティングドリブンでなく、デザインドリブンのチームや組織体制が必要だと思うんですね。定量的に計れるものだけでなく、ユーザーの価値観やニーズなど、定性的な部分に対してアプローチしていくことも時には重要なので、デザイナーとしてそういう文化も作っていきたいです。
ビジョンに共感し、サービスをデザインの力で良くしたいと思える人と働きたい
--ずばり、どんな人と働きたいですか?
野末:
まずは会社のビジョン、バリューに共感してくれる人が良いなと思います。ホワイトプラスはカルチャーをすごく大切にする会社だから、共感できる人にはとても働きやすい環境だと思います。
あとはシンプルに「サービスをデザインの力で良くしたい」と強く思える人と働きたいですね。もちろんデザインやマークアップなどのテクニカルなスキルも大事なんですが、一番大切なのはクリエイティブの力で事業に良い変化を起こしたいという情熱だと思っています。
野末 浩之(のずえ ひろゆき)
アパレル関連企業やWeb制作会社、事業会社において、グラフィックデザインやWebデザイン業務に従事。2018年6月にホワイトプラスに入社し、リードデザイナーとしてリネット全体のデザイン業務を担当。現在はデザイングループのマネージャーとして、デザイナー組織のマネジメントにも従事する。好きな食べ物は和菓子(特におはぎが好き)。